ダイビング中に起きる「窒素酔い」って何だ!?
窒素酔いって,知ってる!?
こんにちは!!JOJO's Diving Log !! 管理人のJOJOです♪
さぁ世の中は先週からゴールデンウィーク!!
ダイバーの皆さんは海に行く予定を立ててさぞ楽しみなのではないでしょうか!?
僕もGW前に就活を終えることが出来てルンルンです(^.^)/~~~
さてそこで,今日はそんなルンルン気分の皆さんに,ちょっとだけ注意喚起のお話をしようと思います.
本日のテーマはズバリ!!
「窒素酔い」
です!!
ライセンス講習でも出てくる用語であり,ダイバーの皆さんにとってはなじみのある言葉ではないでしょうか..
ですが,実際に窒素酔いを経験したことがある方って,意外と少ないんですよね・・・
窒素酔い,本っっ当に,危険です.
しかし,どれほど危険かというのは,実際に自分や周りのメンバーが体験してみないとわからないんですよね.
これも非常に怖いところです・・・.
ということで本日は,窒素酔いの症状とその原因,そして僕が実際に窒素酔いになった経験をご紹介しようと思います!!
ダイビングに行く皆さんはこの記事を読んで,くれぐれも無茶をしないよう心に刻んでおいて下さいね!!
それでは,参ります♪
「窒素酔い」の症状と,その原因について
まず「窒素酔い」についてご説明いたしますと.
文字通り窒素のせいで酔っ払ったような状態になる症状です!
ざっとその症状を挙げてみると,
・意識が朦朧とする
・ハイテンションになる
・正常な判断が出来なくなる
・パニックになる
と,まさに「酔っ払い」のような状態になってしまうんです.
ダイビング中に自分のバディがこんな状態になってしまったら,ホントに怖いですよね・・・
ではなぜこのような症状になってしまうのか.
その原因は,窒素が血液中へと蓄積されることにあります!!
通常,ダイビングで使うタンクの中には,純粋な酸素ではなく,圧縮された普通の空気が入っています.
通常の空気は約8割を窒素が占めていますが,我々が呼吸をした際,少量ではありますが窒素が酸素と一緒に血液中に溶けているんです!
日常生活においては全く問題ないのですが,これがダイビング,特に水深30m近くのかなり深い場所では事情が一変します.
深い場所では水圧が大きくなるため,陸上と同じ体積(大きさの話)の空気でも,密度(重さの話)が高く,「濃い」空気となっています.
このように濃い空気を吸い続けると,血中により多くの窒素が溶けてしまいます.
すると,濃度が高くなった窒素が一種の麻酔作用を引き起こし,アルコールを飲んだ時と同様の症状になるのです!!
(ダイビングの前はアルコールは控えるように!とOW講習でも習いましたよね.)
つまり窒素酔いの原因は,水深が深い場所で息を吸い過ぎてしまうこと,にあるのです!!
窒素酔いの症状と原因について,理解して頂けたでしょうか!?
実際に経験したから分かる「窒素酔い」の怖さ
さて,これをお読みのあなたは薄々気づいていると思いますが,僕が窒素酔いに詳しい理由.
それは実際に体験したからに他ならないんですよね・・・・(笑)
あれは,2017年2月にダイビングショップのツアーで行った久米島でのことでした.
大物を狙うのに天候や風向きを考慮するとここしかない!ということで,島に到着したその日の一本目から一番深いポイントに潜ったんです.
そして,よく大物が出るというポイントまで深場を長い距離移動していき,もう戻らないとエアが足りなくなりそう・・・というところで!!
ハンマーヘッドシャークの大きな群れに出くわしたんです!!
そして丁度その時!
僕は人生初めての「窒素酔い」になりました!!
持っていたカメラでハンマーの群れを撮影しながら,内心はパニック寸前でした.
今自分が置かれている状況が分からなくなり,
「あれ?なんで今ダイビングしているんだっけ・・・?」
「落ち着け~!まずは状況整理しよう・・・」
「ここで急に浮上したらきっと死ぬんだろうな~・・・」
などと,とりとめのないことを考えつつ必死に落ち着きを保っていました・・・(-_-;)
結局その後,ハンマーの群れは水中へと消え,僕たちは無事に船へと戻ることができましたが,もしあの時パニックに陥っていたら・・・と考えると,怖くてたまりません.
今考えれば,これはやはり窒素酔いの症状でしたね.
しかも,経験本数200本と,確実に初心者ではないレベルの本数を積んでいてさえ,このように思考能力が低下してしまい平静を装うことが難しくなるほど,窒素酔いは,恐ろしいんです.
もし経験の浅いAOWなりたてのダイバーが同じ状況に陥っていたら,無事では済まなかったでしょう.
このように,窒素酔いは誰にでも起こり得る,そして非常に恐ろしい症状なのです!!
まとめ:水中では常に冷静に!!
ここまで窒素酔いの症状と原因,そしてその恐ろしさについて体験談と共にご紹介してきました.
いかがだったでしょうか・・・怖いですよね・・・(T_T)
窒素酔いは誰にでも起こり得る症状です.
だからこそ,そんな状態をサポートするために「バディ」がいるんです!!
もし自分が窒素酔いになってしまっても,まずは落ち着きましょう.
そして,「いざとなったらバディが助けてくれる!!」と,自分に言い聞かせるんです!!
勿論これは本当に助けてもらうのを期待するのではなく..
こう思うことで,かなり落ち着きを取り戻せるんです.
水中では,パニックになることが一番怖いことです.
まずはどんな方法であれ,冷静になることが大事ですよ!!
そして,万一バディが窒素酔いになってしまった場合にも,まずはバディを落ち着かせることから始めましょう!
「大丈夫,自分がついてるから落ち着いて!」
と,バディさんをパニックから救い上げて下さい!!
なにはともあれ,まずは窒素酔いにならないよう深場に居過ぎることのないよう,注意してくださいね!!
ということで窒素酔いの話,おしまいっ!!
あなたのゴールデンウィークが最高のものとなることを祈っています!!
それでは,また.
Enjoy~♪