全てのダイバーに持って欲しい「意識」についての話
↑交接中のウデフリツノザヤウミウシ×2,通称「ピカチュー」
こんにちは!!JOJO's Diving Log !! 管理人のJOJOです♪
本日は記念すべき50記事目!ということで,一つの区切りとして.
全てのダイバーに持って欲しい「意識」についてのお話をします.
僕は現在ダイビング歴5年で,通算250本を潜ってきました.
ダイバーとしてはまだまだ至らない所だらけではありますが,一人のダイバーとしての意識を5年かけてじっくり培ってきたつもりです.
そんな経験から,初心者から上級者の方々まで皆さんに持って欲しい意識について,少しだけお話させて頂きたいと思います.
目次
持っておいて欲しい「意識」とは!?
皆さんに持っておいてもらいたい意識.
それは,
「私たちダイバーは,海にお邪魔させてもらっているんだ」
という意識.
どういうことかというと.
- 海を傷つけない.
- 自分本位でダイビングを楽しまない.
ということです.
以前どこかのコラムで見た話.
ミジンベニハゼという,狭い場所を巣として生活するハゼがいるんです.
場所によっては,人が捨てた缶やビンの中に住み着いて,飲み口の部分から外を伺う様子が本当にかわいらしいんです.
コラムの著者によると,ある時ダイビングをした時,初めてバディになった人がいたんだそう.
ガイドがミジンベニハゼの所に案内してくれて,みんなで可愛さを共有していた時.
ミジンベニハゼがビンの中に引っ込んでしまったらしいんです.
ガイドはあきらめて別の場所に向かったんだけど,著者のバディはなんと!!
ビンを持ち上げて,中の様子を観察し始めたんだそうです!!
しかも,外に出そうと振り始めたらしいんです!!
この行為にはさすがの著者も怒って注意したそう.
もう一生この人とは潜らない,と決めたんだとか(笑)
そこまでのことはやってないよ!とは思っていても.
実は,水中生物にとって害になることを,知らず知らずのうちにやっているかもしれません.
ガイドが魚を見せてくれた時,見た後に「早く次に譲らなくちゃ」と急いで,ばたばた~っと泳いでその場を離れたり,してませんか??
魚たちにとっては,目の前で大きな生物が何匹も集まってくるという状況.
それに加えて,一番近くにいた大きな影がジタバタ動いていたとしたら.
きっと,恐怖以外のなにものでもないでしょうね・・・
すると,魚たちは自分の巣穴の奥深く,もっと離れたところへと逃げてしまいます.
そのせいで,次の人が見る頃にはもう隠れて見えなくなってしまっているんです.
また,バタバタと離れようとすればするほど,水底の砂をモワァ~っと巻き上げてしまいます.
そうすると,後から来た人は砂のせいで生物が全く見えなくなってしまいます.
これでは順番を譲るどころか,観察を邪魔をしていることになってしまいますよね・・・.
さらに,舞った砂が水底に生えている生物の上にかぶさってしまい,呼吸ができなくなってしまう,なんてこともあります.
現に西伊豆のポイントである田子ではヒメエダミドリイシというサンゴが名物でしたが,超大型の台風が砂を巻き上げたことで砂の中に埋まってしまい,そのまま大半が死滅してしまいました.
水中で生物を観察した後に,その生物を気にかけず,バタバタと離れる人の多いこと多いこと.
自分が見た後は,その場から「ゆっくりと」離れましょう.
「次に譲らなきゃ」なんて,人間の勝手です.
ダイバーは,水中にお邪魔させてもらってる側,なんです.
生物を驚かさないよう,住処を荒らさないよう.
最大限楽しんでもらいたいと思います.
砂を巻き上げないようにするコツについてはこちら!↓↓
それに加えて,もう一つ.
「水中生物には基本的に触らないこと」
これには理由が二つあります.
まず一つは,生物を傷つけないため.
水中に住む生物の多くは,体表を粘膜によって保護しています.
人が触ると生物の粘膜を傷つけてしまい,そこから細菌に感染してしまいやすくなるんです.
さらに,水に住む生物は,クジラなどの哺乳類以外は全て変温動物です.
彼らにとって,人間の体温は,高熱なんです.
だから,人間が水中の生物にべたべた触ると,粘膜を傷つけて,火傷させてしまう.
魚たちを守るため,手で触れるようなことは最大限避けてほしいです.
もう一つは,自分を守るため.
水中生物には,外敵から身を守るためにトゲを隠し持っている者もいます.
さらには,トゲに毒を持っている者も.
不用意に触ろうとして,トゲに刺されてしまえば一大事です.
また時期によっては,メスが卵を守っているということも.
こういった魚たちは気性が荒くなっているため,あまりに近づきすぎると噛みつかれてしまいます.
かわいらしいクマノミも,卵を守っている時はかなり威嚇してきます.かわいいんですけど.
それがもっと大きな,例えばゴマモンガラという大きな魚であれば,指を噛みちぎられてしまいます・・・.
あなたの身を守るため,魚たちに触れようとすることは本当に避けましょう.
全てのダイバーには,謙虚であって欲しい.
全てのダイバーは,海に対して常に「謙虚である」必要があると,僕は思います.
「今日は海が荒れていて楽しめなかった」と思うのではなく.
「そういう日もあるさ.こんな時でも楽しめるくらいレベルアップしないと!」と思えるようになってほしいです.
そうして,謙虚に,謙虚に生活していれば,ある日突然!!
大物に出会ったりするんです!!
海は一期一会.
一本一本のダイビングを,大切に潜りましょう♪
ということで,本日の記事は以上です.
ここまでお読み下さり,ありがとうございました!!
それでは,また.
Enjoy~♪