JOJO's Diving Log ! !

~ダイビングについて知りたい貴方に捧げるブログ~

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春のダイビングで知って欲しい「春濁り」について!

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セトミノカサゴ.めちゃくちゃキレイで心に刺さった・・・

 

備えあれば憂いなしですよ!!

 

みなさんこんにちは!!

JOJO's Diving Log !! 管理人のJOJOです!(^o^)

もうすっかり春ですが,最近潜ってますか~!?

 

かく言う管理人も,先週の4/14,15と二日連続で潜ってきました.

初日は東伊豆で,透明度20m程の非常に快適・超楽しいダイビングだった,のですが・・・

 

二日目にはとある理由で,西伊豆にて潜ってきたんですね.

そしたらですよ..

 

同じ伊豆なのに,西伊豆だけ

めっっちゃくちゃ濁っておる!?!?

 

透明度,3メートルもなかったんですよ!?

この違いにはさすがの僕もビックリでした・・・(^_^;)

 

さて,春になると海が濁ってしまうこの現象

実はタイトルにもありますように,そのまま

「春濁り(はるにごり)」

って言います!!

 

今回はそんな春濁りのメカニズムと,春濁りが起きた場合の対処法についてお話しようと思います♪

この時期に久々にダイビングしようと思っている方もこちらの記事を読んで頂いて,是非安全に対する意識を高めて頂きたいと思います(^o^)ノ

 

では,参ります.

 

 

「春濁り」が起きるメカニズム,とは!?

 

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この写真.自分が今まで潜った中で春濁りが一番酷かった時です.

わかります!?めちゃくちゃ視界悪いでしょ!!(笑)

 

春濁りの一番の原因.

それは,

植物プランクトンの大繁殖

にあります!!


順を追って説明していきます.

まず,冬の1月~3月についての話ですが,この時期は空気が冷たく,表層にある海水がどんどん冷やされていきます.

海水が冷やされるためにプランクトンを始めとした多くの生物が寒さで死んでしまうので,海の透明度がグングン上がり,伊豆でも30m近くまで水が澄むこともあります!!


ちなみに冬のダイビングがオススメな理由についてもまとめてますのでよければこちら読んでみて下さい↓↓↓


さて,ダイビングをしたことがある方なら分かると思いますが,海の水温は水深が深くなるほど冷たくなります

海底の水は冷たいので,夏の間は表層の水と海底の水との温度に差が生じて分離しているんです!

この温度差が生じる現象を「サーモクライン」と呼びます!!


ここで,冬になると表層の水が冷やされることで海底の水との温度差が小さくなります.

すると,表層の水と海底の水が混ざり合い,循環が起きるのです!


海底の水には,生物の死骸を始めとする堆積物などから生産される「栄養塩」=ミネラルが豊富に含まれています.

「海洋深層水」が体に良い!って,一時期流行ったの聞いたことありません??

 

つまり,冬の間に栄養豊富な水が循環し,表層付近の水まで栄養が行き渡るんです.

その状態で春になり,表層が温められると何が起こるか....

 

そう.

栄養塩を餌とする植物プランクトンが大発生するんです!!

これが,「春濁り」の正体なんです.

ですので春濁りの状態になると,海全体が緑がかり,視界が非常に悪くなります・・・.

では次に,春濁りが起きた時に潜る場合の対処法についてお話します!!

 

「春濁り」の対処法って!?

 

春濁りの対処法!って大々的に書きましたが,そんな大したことではありません(笑)

単純に透明度が悪いだけなので,次の3点に注意していただければいいかと思います.

 

  • ①:バディ・コンタクトをいつも以上に意識する

水中の視界が悪いと,バディとはぐれてしまうことが多々あります.

ですので安全性を高めるためにも,バディの存在を普段以上に意識し,離れすぎてはぐれてしまうことのないよう十分気を付けて下さい!!

 

  • ②:水中ライトを持つ

これは普段のダイビングから用意しておいて欲しいのですが,もしガイドやバディとはぐれてしまった場合でも,ライトを持っていれば視界が悪くても遠くまで合図を送ることができます!

はぐれてしまっても落ち着いて,ライトで周囲を照らしながら確認しましょう.

その光に気付いてくれた誰かが,ライトの光で合図を送り返してくれるかこちらへ迎えに来てくれますよ!!

 

  • ③:想像以上に透明度が悪い,ということを頭に入れておく

この春濁り,初めて経験する人は本当にビックリすることと思います・・・(T_T)

いやホント,視界が悪くてなかなかのストレスです(笑)

水中でパニックを起こしてしまうことが一番怖いので,この時期は事前にしっかりと,視界が悪いということに対して心の準備をしておきましょう・・・!!

そうすればもしかしたら,意外と透明度が回復していた,なんて奇跡が起こるかもしれませんよ・・・?

 

まとめ:「春濁り」は,海が生きている証拠!!

 

ここまで,春濁りのメカニズムと対処法についてお話してきました!


正直ね,僕も春濁りは好きじゃないです.全然見えないし(笑)


でもね.

この「春濁り」で大量発生した植物プランクトンを,動物プランクトンが食べる.

次にその動物プランクトンを孵化したての稚魚が食べてどんどん大きくなっていく.

さらにその小魚や稚魚を中型の魚が食べて大きくなっていく.

中型の魚はより大型の魚に食べられていく.

そしてこれらの生き物たちの排泄物や死骸が海底に堆積し,次の春までに栄養塩へと変わっていき,出番を待っている.

と,春濁りは「食物連鎖の要」になっているんです!!

つまり.

「海が生きている」って証拠なのです!!

だからこの時だけは,落ちた透明度もじっくりと我慢しましょう・・・!

しかも幸いなことに,冬から春にかけてのこの時期は丁度,海の宝石ウミウシが沢山出てくるんです!!!(*^_^*)

なのでもう意識を切り替えて,マクロ(小さい生き物)を楽しんじゃいましょう!!

ダイビング,楽しんだ者勝ちですよっ!!

ということで,春濁りについてのお話は以上です!!

ここまで読んで下さり,ありがとうございました♪


それでは,また.

Enjoy~♪